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2018年07月14日 [家系図]

樺太の戸籍

先日、北海道に本籍地がある方の戸籍を追いかけていたところ、「就籍の届出により昭和32年〇月〇日本戸籍編製」と書かれた戸籍を見つけました。「就籍」によって作られた戸籍というのは珍しいものです。
「就籍」とは日本人でありながら戸籍のない人について新たに戸籍を編製することをいいます。

その戸籍には、どのような理由で就籍により編製したのかについては書かれていませんでした。ただ、「北海道」ということと、「昭和32年編製」と書かれていることから樺太に本籍があった方なのではないかと思いました。特に北海道の戸籍を見ていると本籍地が樺太というのをよく見るからです。
後日、配偶者(妻)の婚姻前の実家での戸籍を取り寄せてみたところ、嫁ぎ先として樺太の本籍地が書かれていました。
この事例については、終戦時、ソ連の占領によって樺太での戸籍簿が失われてしまい、昭和32年に就籍の届出によって戸籍を新たに編成したということなのです。
ご承知のとおり、樺太はかつて日本の領土でしたが、終戦時のソ連の占領によって、そこに住んでいた日本人の多くが本土へ強制的に引き揚げることとなったのです。その結果、樺太にあった戸籍簿のほとんどは入手することができなってしまいました。
この戸籍には従前戸籍や出生地などの戸籍を辿るための情報が何も書かれていないため、残念ながら、これ以上遡ることはできませんでした。出生地は本籍地であるとは限らないのですが、本籍地であることもありますので最終手段として戸籍請求する価値はあるのです。

海

樺太の戸籍簿については全てなくなったのかというとそうではありません。旧樺太の42市町村のうちの6か村については、外務省に残されているのです。
残されている戸籍簿は次のとおりです。
〇 大泊郡知床村
〇 大泊郡富内村
〇 大泊郡遠淵村
〇 敷香郡内路村
〇 敷香郡散江村
〇 元泊郡元泊村

外務省では、戸籍に記載のある本人や親族等からの開示請求に応じていますので、当事務所では樺太に本籍地があったことが判明した方については、残されている戸籍簿の本籍地に該当していないか調べています。もし該当していれば外務省に開示請求をすることができる旨についてお伝えし、ご希望があれば当事務所で代理請求も行っております。


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